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歳月 司馬遼太郎2013.06.18 Tuesday
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司馬遼太郎 歳月
このたびは司馬遼太郎「歳月」を読みました。幕末・明治維新期の佐賀藩出身の江藤新平を主人公にした小説です。
この小説を読もうと思ったきっかけは、肥前・佐賀藩がなぜ薩長土肥というベスト4に入れたのかを知りたかったからです。江藤新平のことは二の次でした。
(上写真 江藤新平)
佐賀藩が戊辰戦争に参加するのは慶応四年四月十五日の上野戦争からです。
遅いスタートの佐賀藩がベスト4入りを果たせたのは、藩主鍋島閑叟(かんそう)が丹精こめて作り上げた軍事力がものを言ったからですね。
なにせ当時薩摩・長州の通常の兵器が単発ミニエー銃(17両)だったのに対し、佐賀では七連発スペンサー銃(37両)だったのですから。
「佐賀藩の奇蹟」と呼ばれるほど西洋文物を取り入れることに熱心な閑叟でしたが、藩方針は事なかれ主義の佐幕傾向でした。
一方、大変な苦労をしてきた薩長または土州の間に割り込んで、革命の果実だけを横取りしようと企んだのが江藤新平でした。(司馬遼太郎の説)
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